内側の記録

心裡に去来したものを雑に記録します

中国の映画館事情

こちらに来てから映画館で映画を2本(「ダンケルク」と「聲の形」)観たので、中国の映画館周りのお話を少し。

 

チケットの購入

日本の場合、チケットをインターネットで購入する場合は各映画館のサービスを利用しますが、中国の場合は「淘票票」という平台(プラットフォーム)で全国の映画館のチケットが購入できます。支付宝と連携してスマホ上でそのまま支払えるので大変便利。

また、日本ではインターネット購入と窓口購入で価格は同一ですが、中国ではインターネットで購入すると割引価格となり、上映日が先のチケットほど割引率が高くなります(航空券みたいですね)。

 

スクリーン・設備

今の生活環境内には映画館が3つあるので簡単に紹介します。

シネマコンプレックス

バスで40分くらい。ここにIMAXスクリーンがあるのでダンケルクを観に行きました。価格はインターネットで前日に購入して90元(1500円くらい)なので安くはないです。平日の真昼間だったので客の入りは30人くらいでした。

このIMAXスクリーンには入り口とは別に銀幕横に出口があるんですが、出口から出るといきなり屋外(敷地外の歩道)という合理的な設計になっていて余韻もなにもなかったです。

北京全体にはIMAXスクリーンのあるシネマコンプレックスが10ほどあるようですが、もっと増えてほしいですね(東京ももっと増えてほしい)。

普通の映画館

バスで10分くらい。3スクリーンでそれぞれ50席〜100席くらい?一番小さいスクリーンで聲の形を観ました。価格は当日ネット購入で30元くらい。平日の夜だったのですが客の入りは20人くらいで皆大学生くらいでした(中国で日本のアニメ映画をわざわざ観るのはオタクくらいですしね…)。

名前に「工人」とついているので、計画経済時代の労働者向け福利厚生施設がルーツかもしれないですね。なので全体的に設備もぼろっちいですがその分価格も安いので贅沢は言いません。

学内の劇場

大学の中に大きな劇場があり、コンサートや演劇の他にたまに映画も上映しているようですが、まだ入ったことはないです。かなり大きい劇場(1000席くらいあるんじゃないでしょうか)なのでどんな上映環境なのか気になるところではあります。価格はダンケルクが20元、スパイダーマン:ホームカミングが25元なのでかなり破格の値段ですが、1日2上映限定なので競争率が激しそうです(しかも学内なのでカップルが多そう…)。

 

字幕

今回観たのがハリウッド映画と日本映画だったので原音に中国語字幕だったのですが、中国では中国語音声の作品でも中国語字幕が付いているのが標準です(映画だけでなくテレビ番組も字幕付きが標準)

なぜ字幕付きが標準なのかはわかりません。こちらの大学の友人は「あると理解しやすいじゃん」と言っていました(現に僕は助かってるわけですが)。中国語は発音や語彙に地域差がありますし、高齢者などは普通话を解さない人も多いのでその辺りが関係あるんではないでしょうか。聴覚障害者に対する配慮の意味もあるのかもしれません。

逆に「なぜ日本の映画館は字幕がないの?」と言われてしまいました。字幕があると目障りだから、と思うのは僕が日本語の聞き取りに問題がない健常者だからなのでしょうか(そういえば「聲の形」はテーマがテーマだけに字幕付き上映が少ないことで物議を醸していましたね)。

 

予告編

中国の映画には基本的に予告編がありません。鑑賞マナーとか火事対応の公益広告が終わったらすぐ本編が始まります。時間にして5分もないのではないでしょうか。

これもこちらの大学の友人に「なんで日本の映画館は予告編が15分もあるの?」と言われてしまいました。僕も昔はなんで予告編がこんなに長いんだと思っていたのですが最近は上映時刻に10分くらい遅刻してしまうことが多いので大変助かってます(家庭にテレビが普及していなかった頃の宣伝手法の名残なんですかね?他の国ではどうなっているんでしょうか)。

 

今日はこの辺で。