内側の記録

心裡に去来したものを雑に記録します

#僕ヤバ 感想:Karte.45「僕は待ち合わせをした」

2年半ぶりの更新

2年半ぶりの更新がいきなり漫画「僕ヤバ(僕の心のヤバイやつ)」の話なのはブログのコンセプトが乱れすぎだろ…(ギャップが目に余ったらnoteに移行します)

 

2年半前は滞在していた中国・北京の話を主に書いていましたが(続きませんでしたが)そんなことより今は僕ヤバだ!n番煎じを承知で僕ヤバの感想を書くことにします。紀貫之土佐日記で「流行りに乗ることを恐れるな」と言っている(言ってない)。

 

なにが言いたいかというと、要するに僕ヤバ読者の数だけキモオタ陰キャ市川がいるということです。是非あなたの心のヤバイやつも見せてください。

 

Karte.45「僕は待ち合わせをした」

 Karte.42〜44の学期末すれ違い危機を乗り越えての地獄の(クリスマスイブ)デート編。今回のタイトルは「僕ら」ではないんですね…

 

全コマをトリュフ探索犬(豚)のように掘り下げてもいいのですが、今回は特に気になった部分だけ…

 

5ページ下段〜6ページ上段:市川成長史上の重大転機

あなたはお気づきだろうか…市川がショーウィンドウに映った自身を客観視し、醸し出される“陰のオーラ”を自覚してフードとマスクを外すという一連のシーンである。

「…なるべく並ばないほうがいいよな…」

陰キャと並んでいるところを見られてファッションモデル・山田杏奈のブランドを貶めてはいけないという市川なりの従来の気遣いである(類例:Karte.27「僕らははぐれた」、Karte.42「僕は利用された」など多数)。そもそも、フードやマスクでほぼ顔がわからないようにしているのも山田(のブランド)を思ってのことだろう。

しかしながら、市川はそれがかえって逆効果であることに気づき、フードとマスクを外してより自然な姿で山田の隣に並ぼうとしている。

つまりこのシーンでは、karte.43「僕は山田が嫌い」で山田への恋心を改めて自覚したことによる成長、「(距離が近いのが)嫌だなんて言ってない」というセリフでの過去との決別、もう山田から、そして周囲の視線からも逃げないという市川の成長が表されているのである!!!!(断言)

のりお!!!!やはり君は天才だッッ!!!!やはり君は天才だッッ!!!!!

 

そもそも市川の厨二デスランドファッション、なに?

市川、休日はおねえと買い物に出かけたりしているけれど自分の買い物は一人で行ってるんでしょうね。Karte.5のブコフとか。

市川の私服が厨二デスランドなのは単に厨二だからで片付けてもいいんですが、一人あるいはおねえと外出しているときに同級生にバレないように制服とのギャップをつけているという理解もできるのではないでしょうか。おそらくは部屋着のジェラピケ(しましまのやつ)だけがおねえからのプレゼントだと思います。おねえもジェラピケでモコモコになった京ちゃん撫で回したいもんね…わかるぞ…ド変態じゃねぇか…

 本誌評論家の独自予想ですが、上で説明した今回の心境の変化&次回パンケーキ屋でアウターを脱いで恥ずかしい思いをせざるを得ないことを踏まえると、市川からおねえに頼み込んでまともな服を買いに行く回が80%の確率であると思います。あったら褒めてください。

 

市川お前…最後にはそんな原宿に5万人くらいいそうなイキリキッズになるのか…?“““陰キャ(こちら側)”””じゃなかったのかよ…おねえはそんな子に育てた覚えはありませんよ…

 

山田はなぜ渋谷を選んだのか

なんで渋谷なんだ 最寄りでいいだろ!!

お答えしよう!シンプルな動機は「同級生・親バレしたくない」でしょうが、他にもいくつか可能性があると思います。

  • 原さん・神崎の「武蔵小山」(Karte.23)に負けたくなかった
  • NHKの収録で度々来ており土地勘があって初デートでも安心だから

山田のことなので単に「パンケーキが食べたかったから」というオチかもしれませんが…

 

 

また感想が脳からドバドバ溢れそうになったら書きます。僕ヤバ次回更新は6/2!それまでは絶対に生きような!!!!

はてブロってタグ付けとかできないんでしたっけ?)

https://twitter.com/lovely_pig328/status/1215949597966622721?s=20

低端人口(低ランク人口)の話

今日の中国語:低端(ローエンド、階級が低いこと。対義語は高端。高端机=フラッグシップモデル)

 

先日、北京南郊の大興区に医療産業区開発の見学に行ったんですが、同区で発生した火事の影響で工事を中断するように指示が出ており、行政による見回りも厳しく行われているという話でした。

その元凶となった火事ですが、低端人口と呼ばれる労働者の住居で起こったもので、それに伴って違法建築の立ち退きが急ピッチで進められているようです。

www.asahi.com

低端人口はなぜ生まれたのか

 低端人口(低ランク人口)というのは主に農村から都市部に出稼ぎに来ている、学歴・知識・技能などを持たない労働者のことです(日本的なネットスラングで言えば「底辺労働者」あたりが適当でしょうか。「主に」と書いたのは、中国の急速な経済発展・都市化が始まって30年近くになるので最近は農村出身者に限らず都市出身の低端人口もいると思われるため)。

低端人口は歴史的な根が深い問題で、そもそもは中華人民共和国が建国後数十年に渡って保ち続けている「城乡二元结构」(都市と農村の二元制構造)に原因を遡ることができます。この構造下で、農村は生産資源である土地を所有できる代わりに、社会福祉や住居の保障などは得られませんでした。一方で、計画経済における都市部の工業化は農村から得た食料を原資に進められ、都市居住者は勤め先、社会保障、住居等が保障されました。そして、人々は農村戸籍都市戸籍に分けて管理され、農村戸籍都市戸籍に転換することは容易ではありませんでした(このような制度が成立した背景として、農村に対する保障を切り詰め、都市を優遇しなければ工業化=軍事力の増強を達成できず、国民党やアメリカやソ連といった脅威に対抗できないという当時の中国が置かれた事情もあったということを付け加えておきます)。

改革開放後の中国の発展に伴い、都市と農村の二元制構造は様々な場面で大きな格差を生むようになりました。例えば、ある年代までの都市戸籍者は「单位」(社会主義体制での各生産単位、要するに勤め先の公営企業のこと)から住宅を配給されていました。90年代以降このような制度はなくなりましたが、都市戸籍者はこの時に配給された住宅に住み続けたり、売却したり、賃貸したり、建て替えによって権利者住宅を得たりして大きな利益を得ることができました。一方で、都市に出てきた農村戸籍者にはそのような住宅の保障がないため、多くは「城中村」と呼ばれる違法建築が密集した地区に居住しています(城中村も都市と農村の二元制構造によって生まれたものですが、ここでは深追いしないので興味がある人は論文などを読んでください)。

 都市と農村の二元制構造は教育の機会にも影響します。例えば、中国の大学は地域ごとに入学者数の割り当てがあり、北京の戸籍があれば北京大学清華大学等の高ランク大学に入学するのもそれほど困難ではありませんが、地方都市や農村の戸籍を持っていると大きな不利を被ります。このような戸籍地による優遇・差別は小学校入学段階からあるようです(そのため、中国の大学の教員はキャンパスの郊外移転を嫌がります。キャンパスの郊外移転に伴って教員住宅が郊外に移転すると子供の教育に不利益が生じるためです。中国の大学教員の間では自分の子供を名門大学の附属校に入れるために位を下げてでも名門大学に転職することがよくあるらしいです)。

結果的に、都市に生まれると様々な面で優遇されて高ランク人材となり、農村に生まれると様々な面で差別されて低ランク人材になるという状況が、中国の発展に伴って30年程度続いたことになります。もちろん、生まれ育った環境による有利・不利は日本でもあることですが、これほどあからさまではありません。自己責任などではなく、政府(つまりは中国共産党ですが)の責任と評価する他ないでしょう。それでも、農村に留まり農業をするよりも、機会を求めて多くの人間が都市に流れ込んできます。

(ここまで書いたんですが、中国の社会制度に関しての僕の理解は結構ざっくりとしたものなので、間違いがあれば指摘してください)

 

誰が低端人口を欲しているのか

改革開放後、中国の経済・社会は急速に発展し、世界をリードする場面も生まれるようになりました。その原動力となったのは低端人口だったのではないでしょうか。2000年代、中国が世界の工場として外貨を獲得できたのは安価な労働力である低端人口が豊富にいたからです。現在、中国の都市部では急速に普及したスマートフォンをプラットフォームとした様々なサービスを人々が享受しています。人々が1回たった1元(約16円)でシェア自転車に乗れるのは、シェア自転車を並べたりメンテナンスしたりする低端人口がいるからです。人々が寒い中を外出しなくても暖かい食事が食べられるのも、デリバリーを請け負う低端人口がいるからです。人々が気軽にネットショッピングを楽しめるのも、実質配送料無料で配達する低端人口がいるからです。人々が買い食いをしてそのゴミを捨てても街がゴミだらけにならないのは、深夜や早朝に掃除をする低端人口がいるからです。現在の都市居住者の生活は低端人口なしには成り立たず、それはむしろ単に農村から食料を得たり、都市近郊の工場で農村出身者の労働力を使役していたかつての状況よりも、都市を舞台としているだけより密接な関係になっていると言うべきでしょう。中国では農村からの人口流入による都市の過密が問題になっていますが、それもそのはず、都市とその居住者が低端人口を求めているのです。

 

低端人口問題の解決

政府が躍起になって低端人口を減らそうとするのは、表向きには都市の人口過密の緩和ということになっていますが、端的にいうと低端人口が汚くて、臭くて、粗野で、近くにいると不快だからです。ただ、社会が低端人口をそのような状況に置きながら低端人口を求めている以上、低端人口を都市から叩き出してもそれは一時的に臭い物に蓋をしただけで、本質的な解決からはほど遠いでしょう。

最近の中国の一部企業では、従業員の賃金を上げ定着率を高めることで顧客へのサービスを改善する動きなどもあるようです。人々がある程度豊かになり、価格ではなくサービスで企業を選ぶようになれば、そういった企業が優位になり、市場の原理によって低端人口が置かれた状況も徐々に改善するでしょう。ただ、先で整理したように問題の大元には政府による制度設計があるため、根本的には政府が制度の改善を行うのが道理でしょう。これまで続いてきた制度を変えるには大きな社会的混乱があるでしょうが、低端人口問題を放置すればいずれ大きな社会的混乱が生じることもまた間違いないと思います。

 

AIと低端人口

僕が子供の頃に読んだ学研の図鑑なんかでは、「将来はロボットが人間の代わりに働くようになり、人間は遊んで暮らすようになる」みたいなことが書かれていました。コンピューターの発達と普及により多くの仕事は効率化したはずですが、労働時間は以前と変わらないので実質的にはかつてよりも多くの労働をしていることになります。最近は金融業界でAIを導入することにより人員を削減するという話もあるみたいですね。

 

 

 AIは、ある程度制度化された情報の処理(それこそ金融業のような)に向いているので、つまりは中ランク人口がこれまで担ってきた仕事を代替します。そうして余った中ランク人口が高ランク人口になるかといえばそうはならないわけで、必然的に低ランク人口が増加することになり、市場の原理からすると低ランク人口の人件費はさらに下がることになります(あるいは、AIと人間が価格競争をするようになるかもしれません)。というような未来予想図を描くと、中国の低ランク人口の置かれた状況が人ごとだとはあまり思えないのですが、どうすればいいんでしょうね。 

Mobike、最新モデルによる‘反撃の一手’ 車両そのものから見る中国シェア自転車業界

(2020年5月追記)あれから2年半が経過してシェア自転車業界はどうなったのか

記事執筆時点(2017年11月)ではofoとMobikeの2強がトップシェアを競い、海外進出も進めている段階でしたが、中国国内では各都市を拠点とした中小シェア自転車業者も勃興し、過当競争に突入しました。その後、台数過剰による管理コスト増大・収益性低下により、体力のない事業者から倒産し、各都市に放棄されたシェア自転車の墓場が現れるようになりました。ofoとMobikeもそうした流れからは逃れられず、投資家離れや利用者によるデポジット取り付け騒ぎが起きました。

現在は、各都市での台数制限や利用料引き上げにより持続可能な事業環境を整え、Mobikeを買収した美団(フードデリバリー大手)・哈囉出行(アリババ傘下)・青桔単車(ライドシェア大手滴滴傘下)の大手3社体制となっているようです。詳しくは添付の記事をご覧ください

36kr.jp

個人的には、中国(特に北部)は冬季めちゃめちゃ寒く日没も早いため自転車に乗る気にならなかった経験があり、季節的な収益の変動をどう乗り越えるかという課題がある気がします。

日本のシェア自転車事業は収益化できてるんですかね…?

 

 

(筆者注:Mobikeからもofoからも対価は得ていません。広告宣伝費5000兆円欲しい!)

 

業界2位に転落したMobike

Mobike(モバイク、摩拜单车)、そしてofo(オフォ、小黄车)の日本進出も始まり、注目度がますます高まっている中国シェア自転車業界ですが、業界第3位と言われていたbluegogo(小蓝单车)がどうやら破綻したようで、Mobikeとofoの大手2社に業界が再編されるようです。

(bluegogoは自転車そのものはMobike、ofoに比べ先進的だったのですが、市場での供給台数が少なすぎ、ユーザーの獲得に失敗した感があります。あるいは、その自転車の先進性からくるコストの高さが供給過小の原因だったのかもしれません)

そのシェア自転車大手2社ですが、先行していたmobike(テンセント・騰訊系)をofo(アリババ・阿里巴巴系)が追い抜いた情勢となっています。体感でも、北京市内ではofoの黄色い自転車のほうが多く、また、中国人の会話からもofoの自転車を意味する「小黄车」がシェア自転車の代名詞として定着していることから、ofo優勢なのは確かなようです。

forbesjapan.com

Mobikeとofoはどこで差がついたのか

Mobikeがofoに対して劣勢にある理由は複数考えられます。例えば、ofoが支付宝(アリペイ)での決済を採用していることに対してMobikeが微信支付(wechatペイ)を採用している点。市中での体感では微信支付のほうがちょっと弱いように思います。ただ、ほとんどの中国人は両方の決済方法を使っているため理由としては大きくはないでしょう。アプリ・決済・スマートロック等の使い勝手はMobikeのほうが便利なため、この点ではMobikeのほうが有利と評価できます。個人的には、Mobikeとofoの差は決済方法やアプリよりも自転車そのものにおいて大きいのではないかと考えています。

 

Mobikeの自転車の欠点

Mobikeの自転車は、簡単に判別できるだけで4つものモデルがあり、しかも各モデルが体感では2:2:1:1くらいの比率で市中に溢れています。複数モデルがあり規格化されていないことで調達コスト・維持コスト等に悪影響があるのではないでしょうか。一方でofoは体感では全車両が規格化されたほぼ単一のモデルで、別モデルもありますがその数量は主力モデルの1割にも満たないようです。ofoの車両がmobikeよりも多いのは、規格化されていることによる調達コスト・維持コスト等の差もあったのではないかと思います。

また、ユーザーとしては、Mobikeの自転車そのものにも色々な不満がありました。いくつか列挙すると、

・車両が重く扱いにくい

・ギア比がofoに比べて軽くスピードを出しづらい

・一部モデルではサドルの高さを調整できない

・泥除けが不十分

・銀色を主として一部オレンジ色というカラーリングのため、全体が黄色のofoに比べ見つけづらい

などです。アプリ・ロック周りは優れているだけに、1人のユーザーとしては残念だと思っていたところでした。

 

Mobikeの最新モデルはどこが変わったのか

2017年9月下旬にMobikeがシェア自転車の最新モデルを発表しました。

mobike.comまた、11月中旬には実際に北京市内で(まだ数は十分ではないですが)見かけるようになりました。新車が数台固めて置かれていたので、今後は従来モデルを置換する形で供給が進んでいくのかもしれません。

f:id:Tuesday_Ver8:20171123160358j:plain 最初に発見した時は夜間でしたが、昼間に従来モデル等と比較する機会が(運良く)ありました。ちなみに場所は弊学の図書館です(10mくらいの範囲でMobikeの全モデルを集められたことからも、いかにMobikeの車両が統一されていないかがわかります)。

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右から、比較のために置いたofo主力モデル、そしてMobikeの经典版(クラシック)、その改良型の风轻扬(エアーライト、とでも訳しましょうか)、轻骑版(ライトライド)、轻骑版改良型、そして最新型となっています(ちなみに、Mobike公式では经典版→轻骑版→风轻扬→最新型という世代分けをしているようです)。

经典版は駆動系統にシャフトドライブを採用し、フロントフォークとチェーンステーを片側のみとしたことでかなり先進的な見た目となっていますが、車体がかなり重く、またギア比が軽いためスピードを出しづらいモデルでした。また、シャフトドライブ部が大きくペダルが中心軸から対称ではないという欠点もありました。风轻扬(普段は極力これに乗ります)はシャフトドライブ部がスリムになり、車両も軽くなったため多少はスピードを出しやすくなりましたが、これもギア比が軽いため急ぐ時はかなりシャカシャカ漕がねばならず疲れやすいです。両者は一見似ていますが、メインフレーム、ホイール、ブレーキ等が異なるためパーツの共通性はほとんどなさそうです。

轻骑版(初代、二代)は駆動系統をシャフトドライブからチェーンに変えたため(おそらく調達コスト削減のため)、经典版に比べスピードを出しやすくなりましたが、ofoに比べるとギア比が軽くスピードを出しづらい感があります(また、チェーンが外れるという欠点も生じました)。一部の轻骑版は維持管理を簡便にするためかサドルの昇降機能が省かれており、サドルの位置を低く感じることが多いです。見た目は似ているこの両者もメインフレーム、ハンドル、サドル、泥除け、前輪ブレーキ等が異なっており、パーツの共通性は高くなさそうです(後輪ブレーキ等は共通化された模様)。

 

最新モデルでは、经典版・风轻扬のようなプロポーションを維持しながら、チェーン駆動を採用して調達コストにも配慮しているようです。車体のほぼ全体がオレンジ色のカラーリングとなり、従来モデルよりも見つけやすくなりました。公式のプレスリリースによると重量は業界最軽量の15.5kgらしく、実際に持ち上げるとかなり軽く感じます(この点は駐輪場を整理する係員やシェア自転車のメンテナンスをする従業員からも好評なのではないでしょうか)。

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ユーザーにわかりやすく改善された点はサドル昇降機能でしょうか。従来の一般的なシートピンをレバーによってぐるぐる回転させる形状は、様々な人間が利用するというシェア自転車の特性上、調整しづらく壊れやすいという欠点がありましたが、大きなレバー形状に変更したことによって、寒い季節に手袋をつけた状態や力の弱い女性・高齢者等でも簡単に調整できるようになりました。また、調整幅も拡大されて身長155cm〜180cmまで対応できるようになりました(筆者は身長172cmですが、170cmに目盛りを合わせるとまさに漕ぎやすいサドル高さだったので感動しました)。

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ギア比も改善されたのか、従来モデルの漕ぎ出しの軽さはそのままに、さらにスピードが出しやすくなっています(漕いでいる時は全く気付かなかったのですが、プレスリリースによると自動変速機が内蔵されているらしいのでそのおかげかもしれません)。車体の軽量化やタイヤの改良もされているので、スピードが向上しただけでなく安定性も増した感があります。

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また、シェア自転車全般の傾向として前カゴが浅く物を入れるのが不安という欠点がありましたが、その点も改善されました。泥除けもタイヤの前方から後方までを覆うような形状になっています。Mobikeの従来モデルが抱えていた欠点をおおむね解消し、ofo主力モデルよりも使いやすい自転車になっていると評価することができます(内蔵自動変速機を採用したことによる調達コスト・維持コストが心配ですが)。

 

今後のシェア自転車の発展戦略:量から質への転換は起こるか

シェア自転車においてはシステムそのものに注目が集まるため忘れられがちですが、シェア自転車がサービスとして提供しているのは「自転車に乗って移動すること」であり、自転車に乗ることが最大のユーザーエクスペリエンスと言えるため、(十分な数量の)「乗りやすい自転車」を提供することがユーザー獲得に寄与することは間違いないでしょう。シェア自転車の台数そのものは大都市においては供給過剰な状況も発生してきており、今回のMobikeの新モデル投入は「量から質」への方針転換と言えるかもしれません。不具合・故障が多いことも中国シェア自転車の欠点でしたが、業界が大手2社に再編され、量から質へ方針転換することによってメンテナンスへの投資が増加することも考えられます。シェア自転車業界が進歩し自転車台数やアプリ・決済方法によって差がつきにくくなった状況で、乗りやすい最新モデルを投入することによってMobikeはどこまで巻き返すことができるか、それに対し業界最大手のofoがどのような手を打ってくるか、今後の世界のシェア自転車業界を左右する2社の戦略が注目されます。

 

中国の映画事情(2)

今日の中国語:不对号入座

座席不指定のこと。座席指定の場合は「对号入座」

 

うちの大学では大礼堂で月に4回くらい(毎週水曜日夜ですね)映画の上映をします。中国の大学ではわりと普遍的らしく、統一されたサービスとして運営されてるので、よその大学の上映もチケット購入できるし、学外者も入れます(多分)。写真の奥に見えてるのが大礼堂ですね。アメリカを意識した新古典主義建築といった趣です。

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ただ、こういった上映では座席不指定のことが多く(商業目的じゃないしスタッフも教育されてないので)、いい席で観ようとなると開場前から並ぶ必要があります。この時期は寒いです

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僕は諦めて2階席最前列真ん中で観ることが多いです。2階席のほうが人少ないし隣がカップルだったりすることもないので

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中国での映画上映では予告編はほとんどなく、代わりに公益広告が流れます(社会主義核心価値観の「愛国」でなぜか拍手が沸き、その後笑いが起こりました)。学内上映で若者が多いからか、人民解放軍への入隊を薦める広告が流れるのも中国ならではという感じですね。

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価格は映画によりますが20〜25元(300〜400円)くらいです。音響が想像以上に迫力があったり、3Dの上映があったりして学内上映というイメージよりも結構しっかりしてます。(おしまい)

 

 

 

 

レプリカントは本物の愛を得たか?

※『ブレードランナー2049』のネタバレをします。以下は個人の感想です

 

 ちょうど学内上映会(といっても大礼堂でスクリーンが4m×9mくらいあって音響も身体が震えるくらいしっかりしてます。25元=約400円)があったため、『ブレードランナー2049』の2回目を観た(英語音声+中国語字幕なので2回観て7割分かったかどうか…登場人物がボソボソと喋る上に言葉とその意味するところに乖離があるので、他の映画に比べて英語音声を理解しづらい気がする)。

 

 『ブレードランナー2049』という作品は、主人公のオフィサーKジョー)が「作られた(made)もの」ではなく「生まれた(born)もの」(=魂を持つ本物)を探し求める過程を通じて、「人間とはなにか」「本物とはなにか」と問いかけ、人間を拡張し本物を再定義する試みであると思う。

 そして、この2つの問いが組み合わさったものが、「本物の愛とはなにか」という問いだと言える(例:ウォレスはデッカードに対し、「レイチェルに対する愛はデザインされたものではないか」と問いかける)。ジョイはジョーに対し、「作られたのではなく生まれたという事実が、本当に愛されていたということを意味している」と囁く。ジョイはジョーに対し、「私はあなたを愛してる」と囁く。結局のところ、ホログラフで表現されたAIであるジョイ、そして産み落とされたレプリカントではなかったジョーも作られたものに過ぎないのであるが、それでは彼らの愛は本物ではなかったのだろうか。その問いに対する答えが最後の一連のシーンで描かれているように思う。

 

 ステリンの研究所を前にして、ジョーデッカードに木彫りの馬を手渡す。ジョーにとって、この木彫りの馬は「本物の愛(によって生まれたこと)」を象徴するものであったが、彼はそれが自分の身に起きたことではない「偽物の事実」であることを既に知っている。それはジョーにとってはもはや意味をなさない不要のものである。

 その後、階段に腰を降ろしたジョーは降る雪を軽く手で握る。このシーンで、ジョーの手、そして身体に降り注ぐ雪は、ジョーに触れた瞬間に溶けて消えるもの=ジョーに消して触れられないが、確かにそこに存在するジョイを象徴していると考えられる。ジョーは木彫りの馬を失ったが、空から絶えず降り注ぎ、彼の身体を包む雪によって、ジョーに対するジョイの愛が本物であったことを知ったのではないか。それ故に、彼は雪が舞い落ちてくる空を見上げて安らかに微笑んだのである。

 同じ頃、屋外にいるジョーとは対照的に、無菌室の中のステリンはホログラフの雪に打たれている。このシーンは、本物の愛の結果として産み落とされたステリンが、雪に象徴されている本物の愛を本当には知らないということを意味している。そして、これから本物の愛を本当に知るであろうことを、ステリンと外の世界を隔てるガラスに触れたデッカードの手が示唆している。

 

 最後のシーンで降っている雪は、ロサンゼルスの街中に降る雪よりもずっと白い。本物の愛は無垢で、同時に儚いものであるが、無尽蔵に降り注ぐことで、醜悪な世界も、悲惨なジョーの傷も覆い隠すだろう。

 

 

 

中国の携帯キャリアがクソすぎる

今日の中国語:流量パケット通信量のこと)

学内ネットワークでVPNが規制されたのでスマホTwitterしてたらパケ死しました(追記:VPNが繋がらなくなったらOpenVPN方式での接続を試みましょう)。

 

中国の携帯キャリアのここがクソ

中国には大手携帯キャリアが3社(移动,电信,联通)あるんですが、寡占市場なのでサービスの内容とかはほぼ横並びです。この辺りは日本と変わらないですね。規制ガチガチで新規参入のない寡占市場だとサービスがクソになるのも日本とあまり変わらないですね。

 

・自治体による二元制度

中国の携帯キャリアは一級自治体(省・直轄市自治区等)単位で契約することになっていて、契約した自治体外のキャリアショップに行ってもまともに相手をしてくれません(できることがなにもないので)。また、流量についても「省内流量(契約した自治体内でのみ使える)」と「国内流量(契約した自治体外でも使える)」に分かれていて、国内流量は省内流量に比べて価格が2倍になっています。

なので、契約した自治体以外の自治体に長期滞在するとサービスは受けられないわ通信費が倍になるわで大変なことになります。この契約自治体は変更できないので、どうしても不便な場合はその自治体でもう1度契約し直して新たな携帯電話番号を持つことになりますが、そうすると銀行やらwechatやら種々のサービスやらに登録してある携帯電話番号を全部変えないといけないのでかなり面倒になります。

全国で同じサービスが受けられないのっておかしくないですか?(この辺りは中国人に居住の自由がないこととも関係があるんでしょうが)

 

・値段が高い

中国には定額で通信料無制限のようなプランがなく、月ごとの基本流量を複数プランから選択して契約した上で、超過する流量については追加で契約(流量の有効期間によって日包、月包、半年包など。契約自治体外に滞在する場合も国内流量の追加契約で対応できる)する必要があるんですが、国内流量3GB/月で100元(約1600円)って高くないですか?日本にいる時(みおふぉんユーザーです)と通信費が同じかそれよりも高いのでキレそう。しかも追加で購入できる国内流量の上限が3GB/月って少なすぎるでしょ。

 

・携帯電話番号

多すぎる中国人に対して携帯電話番号が足りていないので、中国では契約が切れた携帯電話番号は半年か1年程度で次の人に割り当てています。その弊害としてやたら間違い電話(というか前ユーザーに対する電話)が多いのと、携帯電話番号がユーザーIDになっているサービスだと前ユーザーが登録済みで面倒なことになるなどがあります。

 

・態度が悪い

平均的に水準が低い中国のサービス業の中でも、携帯キャリアと銀行の窓口は本当にひどいですね。仕事が遅い・業務規約を把握していない・態度がすぐ顔と口に出るので行く度に半日くらいイライラさせられます。

 

あと、これは携帯キャリアのせいではないんですが、中国は電話での投資勧誘や詐欺が非常に多いので来电显示(着信番号表示)サービスはつけておくようにしましょう。値段は6元(約100円)/月くらいです。

 

中国でiPhoneが売れない理由

中国ではここ数年iPhoneの不振が続いていて、国産メーカーに比べて値段が高いとかインカメラが雑魚(国産フラッグシップモデルはインカメラがダブルレンズ・2000万画素だったりする)とかネット規制の関係でAppleのエコシステムが微妙に使えないとか色々理由が挙げられていますが、「SIMカードスロットが1つしかない」というのも理由なのかなと思いました。

国産スマホでは双卡双待(2スロット・同時発着信可)というのが普通になっているようで、仕事用とプライベート用で電話番号を2つ持っている人やビジネス等で2地域を頻繁に行き来するような人間にはこの機能は欠かせないもののようです(詳しくないんですがAndoroidの微信アプリは2アカウントで同時ログインできるとかなんとか。これも現代中国人には欠かせないですね)。iPhoneもこの辺なんとかならないんですかね。

 

中国の携帯キャリアのちょっとだけいいところ

・流量免除の映画・ドラマ等を公式アプリで配信している

高鉄なんかに乗って数時間移動するような時には流量を節約しながら暇つぶしができるのですごく便利ですね。中国人も移動中は大体スマホタブレットで動画を観ています。先日「STAND BY ME ドラえもん」を(今更)観たんですがのび太人間性が素晴らしすぎて泣くかと思いました。

 

ちなみに:学内ネットワーク事情

うちの大学では学内Wi-Fiからインターネットへアクセスする場合、月25GBの無料流量が割り当てられていて、それを超過すると1GBあたり2元(約32円)を支払う必要があります(安いと思うか高いと思うかは人によるでしょうが)。日本の大学みたいに「学業と関係のないネットサービスを利用しないように」とアナウンスするよりは割り切っていて好感が持てます(人によるでしょうが)。bilibiliに転載された淫夢動画(岡山ドバーランドです。ケツピンは残念ながら転載されていませんでしたが、そうこうしてるうちに本家が消されてて泣いた)を観てゲラゲラ笑ってたら2週間で25GB使い切ってしまいました。

今の生活が好き!だから、 〜名創優品体当たり商品レビュー〜

みなさんは「今の生活が好き」ですか?

「名創優品」(英語名は「MINISO」)という企業をご存知だろうか(もちろん知ってますよね?)。日本企業ということになっているけどもちろん中国発祥(さすがに中国人も日本企業とは思ってないのでは…)で、ユニクロ的なデザインで無印良品的な品揃えの商品をダイソーのような価格設定で売る雑貨店です。数年前から見かけるようになったと思ったら瞬く間に市場を席巻し、一部エリアでは日本のコンビニ並みの密度で出店してます(東京にも渋谷とか池袋に店舗がありますが、これは中国人観光客向けに日本企業ですよとアピールしてるだけだと思う。本社は銀座にあるらしい)。一応日本語サイトもあります。ブランドを体現するキャッチコピーは「今の生活が好き!だから、名創優品」。www.miniso.jp

パクリインスパイア先のユニクロの隣に店舗を構える名創優品。白を基調とした内装やフローリング仕上げの床など、店舗の雰囲気がかなり似通っていることがよくわかります。

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店舗内はこんな感じ。店舗面積にもよりますが、マグカップやハンガーといった生活用品だけでなく、子供向けのおもちゃやぬいぐるみ、化粧品やお菓子、肌着類に帽子やマフラーといった季節のファッション雑貨など幅広く取り扱ってます。客層は流行に敏感で日用品のデザインや質にそれなりのこだわりがあるけどお金はそんなにない大都市圏の若い女の子が多い感じです。

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名創優品のここが好き!

留学に来たはいいんですが、寮に入居したら室内に家具(机椅子、ベッド、衣装棚)と電気ケトルしかなかったので生活用品のほとんどを名創優品で揃えることになりました(300元〜400元くらい?)。もちろんその前から名創優品はちょいちょい利用していたので僕は名創優品のヘビーユーザーといってもいいでしょう。僕が名創優品を愛用するのはもちろんコスパがいいからですが、その「コスパ」というのは以下のいくつかの要因から成り立っていると考えられます。

・品質が安定している

・品揃えがいい

・店舗が多い

・店舗内が整然としており買い物がしやすい

・価格が妥当かつ明朗

 

前置きはこの辺にして、(基本的には)僕が実際に使った商品について体当たりレビューをしてみたいと思います。評価は☆印3段階で、上から「絶対買え」「買うと便利」「微妙」です。ここで明言しておくと僕は名創優品から広告料などはもらっていませんので全て本音でのレビューとなります(広告宣伝費5000兆元欲しい!)。なお、名創優品は中国と日本とで品揃えが異なる可能性があるので商品・価格は中国準拠になります。商品の入れ替えも早いので紹介する商品・価格は2017年9月時点のものです。

 

 1.Lightningケーブル:☆☆☆

日本から来た旅行者に絶対にオススメしたいのが名創優品のLightningケーブル。無くしたりすぐ切れたりするくせに、買うと1000円以上するのでイライラするLightningケーブルが名創優品だとたったの10〜20元で買えます。僕も毎回2、3本くらい買っては生活圏のあちこちに置いてるんですが、データ転送も充電もできるし切れたりもしないので本当にオススメです(中国の二線級、三線級の都市に行くと道端でケーブルとかのスマホ系の小物を売ってる人がいまだにいるんですが、商売上がったりだと思う)。カラバリもいろいろあるので他人と取り違えたりせずに済みますね。ゴールドとか結構おしゃれだと思いませんか?この前行ったらUSB-Cケーブルもラインナップされていたんですが、こちらのほうはデータ転送速度とかちょっとわかりません。

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2.iPhoneの液晶保護ガラスフィルム:☆☆☆

これも日本で買うとバカみたいに高いんですが名創優品なら15元くらい。普通のフィルムに比べて見た目も触り心地も強度も高いし、15元なら貼るのが下手でももったいなくないですね。ただしiPhone用しか売ってないです(11月に行ったらiPhone X向けも店舗に並んでました)。ただし、iPhone SE向けは置いてないので淘宝で探してください。

 3:風呂用スリッパ:☆☆☆

浴室の床が滑るしあんまり清潔でないのでスリッパを履いてシャワーを浴びるのが中国のお風呂文化ですが、そういう時に役立つのがこちらのスリッパ。穴が空いてるので水切れがいいし、なにより15元で絶妙な硬さと柔らかさが両立されていて履き心地がいい。室内履きにもオススメ(靴底に穴が空いてるので外履きには向いてないですが)。

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 4.ヘアドライヤー:☆☆→☆

50元だったかな?折りたたみできて収納に便利、1400Wなのでブレーカー落とさずに済む、風量は2段階、冷風ボタンがあるのが嬉しい。この商品にはついてないんですが、ドライヤーにマイナスイオン発生器がついてると髪がサラサラになるって嘘くさくないですか(温風で髪乾かした後ちゃんと冷やしたらサラサラになりますよね)?

追記:2ヶ月も経たないうちにモーターの配線が焼けて壊れてしまったので、今の生活が嫌いになりました。名創優品に限らず生活家電を購入した時には必ずレシートを控えておくようにしましょう。ちなみに、こういう商品は中国企業OEM品で(というか名創優品はほとんどの商品を自社で生産していないと思う)、同じものがOEM元のブランドだと30元くらいで売られています(というのを淘宝網で代わりのドライヤーを探している時に知りました)。

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5.スタンドライト:☆☆

70元くらい?割と高いのでちゃんと使えて当たり前ではあるんですが。光量3段階調節、USB端子から給電、時刻、カレンダー、アラーム、気温計(あんまり信じてない)と機能盛りだくさんかつコンパクトでいいですね。ちなみに「7曲の流行音楽再生機能」搭載で、音量が大きすぎて音割れした電子音でピーヒャラ鳴ります。曲目は「ワルキューレの騎行」とか「カチューシャ」とかでした(田舎の結婚式とか葬式とか開業祝いなんかに呼ばれる地元のなんちゃって楽団はカチューシャくらいしか演奏できないのでカチューシャが中国の流行音楽なのは本当)。

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6.服の上でコロコロすると埃が取れるやつ:☆☆

 寮の洗濯機におそらく問題(中国語で言うところの「毛病」)があるせいで洗い上がりがやたら繊維まみれになるし、オタク特有の黒っぽい服だと埃がやたら目立つんですよね。ということで探したらやっぱり名創優品にありました。商品カテゴリが多いのでわかりづらいですがハンガーとかの近くにあります。10元なのに替え芯も付いててお得、なんですが正直保管するとき邪魔なので替え芯は別売りでもいいかな(部屋にカーペットがあるなら助かるかもですが)。

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7.液晶クリーナーセット:☆☆

こっちに来ると空気中の塵埃とか食品の油とかでパソコンとかの画面がやたら汚れるんですが、メガネ拭きみたいなのが見つからなくて困ってたら名創優品にちゃんとありました。いろいろセットになって10元。クリーナーを布にスプレーして拭いたら汚れがするする落ちるし痕が残るということもなくて助かります(両隣は付属品じゃないです)。

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8.アロマディフューザー:☆

気持ちの上だけでも室内の空気を清浄にしたくて、スティックさすと部屋にそれとなくいい匂いが漂うやつを買ったんですが、匂いがちょっと強すぎてダメでした(気づくか気づかないかくらいの繊細な匂いが欲しい)。今度は他の香りのやつを試してみようかな。15元。隣はクローゼットに吊るしておく芳香剤みたいなやつ。

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9.ウェットティッシュ(ロールタイプ):☆

ウェットティッシュが円筒形になっててシュパシュパ出て来るやつのことです。中国では色々なものがベタベタするのでウェットティッシュが必需品なんですが、取り出し口が狭すぎるせいか次弾が全く出てこなくてめっちゃストレスです。ロールタイプじゃないやつを買いましょう。

 

10.その他

 名創優品のぬいぐるみはやたらモチモチした手触りで好きなんですが、買うと情が生じて捨てられなくなるので買ってません。不織布みたいなのでできた衣装ケースやハンガーの類も便利。こちらに来るとやたら肌荒れするのでBBクリームも名創優品で買いました。タオル・バスタオルはちょっと割高だけど気持ち品質がいい気がする(使う前に単独で洗濯しましょう)。壁に貼る4連フックは15元なのにステンレス製でしっかりしているんですが、粘着力が恐ろしく強いので貼る場所はよく考えないとまずい。文房具コーナーで「名創優品に秘密なし 未来へ向かうビジネスの力」という自社を題材にしたビジネス本を売ってるので興味がある人は買ってみてください。次は体重計あたりの購入を画策しています。

 

名創優品にないもの

なんでもありそうな名創優品ですが、この2つは見当たりませんでした。

・カレンダー

キッチンタイマー的な液晶とボタンが付いてて計時できるやつ(ストップウォッチではない)

ないと地味に困るんですよね。時間の概念を可視化しないと学業の危機感が発生しないので……学内の文房具店にもカレンダーとタイマーは置いてなくて、こっちの人間は時間を気にせずに生きているんでしょうか。マジで困ってます。

 

今回の名創優品体当たり商品レビューはここまでですが、評判がよければ2回目があるかもしれません。みなさんも名創優品の商品をガンガン使って今の生活を好きになっていきましょう。ちなみに僕は今の生活がそこまで好きじゃないです(大嫌い。生きることは一切皆苦なので。初手自殺が最適解って僕の頭の中のいわゆるAIも言ってます)。